白山神社能舞台〜歴史のある能舞
東北でも大変有名な平泉中尊寺。
その境内には、重要文化財である白山神社能舞台というものがあります。
これは中尊寺境内の北方の中尊寺の鎮守、白山神社内に建てられています。
その歴史は古く、西暦1853年、
嘉永6年に伊達慶邦公によって建てられたものだと言い伝えられています。
実は白山神社能舞台は以前にすで
に建設されていたのですが、嘉永2年に火災で焼失してしまいました。
この消失してしまった白山神社能舞台には、慈覚大師自らの本尊である
十一面観音や、季衡の持仏運慶作の正観音、源義経の
持仏毘沙門天が安置されていたようです。
焼け落ちた後に、伊達藩によって再建された白山神社能舞台ですが、
日本の芸能史上において大変貴重なものだということで、
2003年に重要文化財となりました。
この舞台を使った能舞は大正19年に豊臣秀次と
あの伊達政宗が観覧した時から現在も続いており、明治9年には
当時の天皇がこの地で能舞を見物したということです。
歴史あるこの白山神社能舞台。
寺院でありながら芸術的な歴史も深いというのは中尊寺ならではですね。
こうした貴重な文化財は、やはり写真や
映像で見るよりも、実際自分の目で見たほうが迫力があります。
目をつぶり、当時のことを考えれば、
より、この時代のことに興味がわいてくると思います。
能には興味がないという人も、
この場所に来たことで、能に対しての印象がかわるかもしれませんよ。
歴史に触れる時間は本当にすばらしいものです。